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文系エンジニア

(理系の)エンジニアが物理学や化学など科学の知識を使って世の中に役立つ技術を開発するのに対し、文系エンジニアとは心理学や経済学など社会科学の知識を使って世の中に役立つ技術を開発する者のこと。

計算問題のミスが多く理系での受験は失敗し、文転してとりあえずは進学したけれど、病気だし、周りは年下ばかりだし、話は合わないし、友達もつくらず出席も最低限興味があるものだけを受けている状態で、大学に行ってもだれともしゃべらず自分の将来について全く展望が掴めない全くの灰色の学生生活を送っていた。

今思うとお金を出してくれた親に大変申し訳なく思うが、当時は家を出ても京都市内をフラフラとして大学には行かず、教授の顔を知らない課目も数多く、なぜか試験の時に後ろから解答が回ってくるのでそれを写してなんとか卒業まで漕ぎ着けた状態だった(まあ、そんな生活をしているのでもう一年大学にはお世話になってしまったが)。まさか十数年後にあの時勉強しておけばよかったと臍を噬みながら診断士の勉強するはめになるとは・・・・。

そんなフラフラと過ごしているなかで本を読んだ時に出会い強く印象に残ったのがこの言葉である。ちょうど昭和が終わり新しい平成が始まった時期であり、“第三の波”とか“ポストモダン”・“パラダイムシフト”という言葉が流行っており、これから新しい時代がやってくる中で必要とされるものの一つとして紹介されていた。

理系崩れの私にはこの言葉が光明に見え、無謀にも専門分野として考えたのが「商売」であった。甘々な私は、何年か企業で商売を学び、ノウハウを基に自分で起業するか、ノウハウをさらに深めるために大学の研究職になるかなんてことを将来の夢として描いていた。

とはいえ、サラリーマン時代はこの言葉のことは全く意識の中から消えていた。屁理屈ばかり考えているやつが売れる訳がないわけで、店長にはなったが業績不振で落とされてまた這い上がるなんてことをしているので日々目の前の売上をどうやったら立てられるかそればかり考えていた。

ただ振り返ってみると、どうやってバイトスタッフを戦力化するのか、お客様が思わず買いたくなる陳列棚やレイアウトどう作ればいいのかを考えるため、認知心理学やカウンセリング、デザインや色彩理論の本、時には建築関連の本(ル・コルビジェのモジュロールはレイアウト作成にものすごく役に立った)などを片っぱしから読んで試行錯誤していたので、知らず知らずのうちにこの言葉の影響を受けていたんだなぁと思う。

この言葉は今、私の「コンセプト」になっている。

私らしさ(コンセプト)には二つあり、自分が思う私らしさと他人にどう思われたいかという私らしさがある。企業では、前者を「経営理念」などと言い、後者をマーケティングでいう「ポジショニング」といったりする。ここで言う「コンセプト」は前者の意味で使っている。

そんなわけで、この仕事に就いた後も、大抵は本を読んでまとめたものが多いけれど、いくつか独自のツールも作ってきた。

例えば、次のようなもの。これはある企業様がべた褒めしてくれたちょっと自慢のツール。

なぞなぞ

ある中小企業様が新製品を開発し販売を試みている。

  1. 従来の今世の中にあるモノは、耐用年数が1年で、価格は1万円である。
  2. そこで、当社の技術を使って新製品を開発した。新製品は、耐用年数を従来の倍の2年にすることができた。
  3. さらに製造コストを3割下げることに成功したので、この製品の価格は7千円に設定した。
  4. モノづくりの企業であり営業担当がいないため、販売代理店を通して全国展開を考えている。

一見優れた製品で売れそうであるが、残念ながらこの場合製品は売れない。

では何故売れないのだろうか?

もうお解りですよね。答え合わせは、どこかでセミナーをやった時に。

  

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