目的・目標・ターゲット・ゴール・ビジョン・結果・成果・理念・ミッション
経営の現場ではよく使われる言葉だけど、あまり意識して使い分けていないもの。
人によって使い方が違うので、戦略や計画策定の議論の際に混乱をもらたすことがある。
次のような意味で使うのが妥当だと考える。
目的
原義は「的と目す」。目すとは“〜とみなす”の意。
実現しよう、到達しようとして目指す事柄のこと。最終的に到達する事柄。
目標
原義は「標べと目す」。標べとは道標のこと。
そこまで行こう、成し遂げようとしてもうけた目当て。途中途中で設定されるべき事柄。
目印。射撃などの的。
ターゲット
原義は歩兵がつける小型の円盾。
転じて的(攻撃目標・到達目標)の意となる。
※「的」には最終的に到達を目指すものと、目の前にある攻撃対象・到達対象の2種類があるということである。
ゴール
語源は境界線。(最終的に)到達すべき事柄の意。英和辞書では最終的に到達すべき境界線(=目的)の意で記載されているが、理学やコーチングでは単なる到達ラインという意味で使われることが多い。目的・目標と区別が必要な場合はそれぞれターゲットゴール・パーパスゴール)と分けて記載する場合もある。
結果
ある状態・原因などからもたらされた最終の状態。最終的にわかった事柄。
成果
あることを成し遂げられて得られたもの。良い結果。
※個人的には最終的に得られるものを“結果”、行動によって得られるものを“成果”と使っている。そのため、結果を得るためにはどのような成果が必要ですか?といった使い方をよくする。
ビジョン
(現状からは飛躍しているが、)実現を信じることができる未来像。
目標・目的が達成された際の具体的なイメージということができる。
理念
物事のあるべき状態についての基本的考え。あるべき姿(=最終的に到達すべき事柄)をなぜ目指すのか、その理由を表したもの。
ちなみに、松下幸之助は次のように定義している。
1.この会社は何のために存在しているのか
2.この経営をどういう目的で、またどのようなやり方で行っていくのか
ミッション
使命、与えられた役割。組織の目的。使命とは“与えられた果たすべき務め”のこと。経営の現場では、企業が社会の中で果たす役割、企業の存在する理由を表したもの。