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ワガママに生きませんか?

今朝(2022年11月21日月曜日)ニュースサイトを見ていると、JR立花駅での人身事故のニュースがあった。また昨日日曜夕方JR住吉駅でも人身事故があったという記事、さらには18日金曜JR芦屋駅で女子高生が線路に飛び込み、19日土曜日にはJR明石駅構内踏切に人が入ったが運転手が急ブレーキをかけたので大事にいたらなかったという記事も掲載されていた。お亡くなりになられた方のご冥福を祈りたい。

さて、コロナ禍の影響なのか毎月1回はどこかの路線で人身事故が発生している状態とはいえ、一つの路線で4日連続というのは、ちょっとありえないのではないかと考える。

たまたまの偶然なのか、それとも我々が気づいていない何かが進行しているのか。

最初は、物価高とか、倒産件数の増加とか経済的な理由を考えたが、直接的な根拠となるものは判らなかった。

小売業の倒産件数は、今年度は今のところ10月が一番多い。倒産件数のピークが10月とは考えづらいので、11月・12月はもっと増えるのだろうと考える(実際、この土曜日三宮のセンター街で冬のボーナスが出て一年で一番懐が暖かいこの時期に改装中の店舗を見かけた)。

一方わずかながらもこの冬のボーナスは増えており、求人倍率も上昇傾向にあり、銀行貸出残高もこの2、3ヶ月前年とくらべて上がってきている。

2018年2月23日の東洋経済オンラインの記事(https://toyokeizai.net/articles/-/209781)では、鉄道自殺者の主な原因は鬱を含む健康問題と人間関係や仕事疲れなど職場問題とのこと。

18日に女子高生が飛び込んだことを考えると、もしかしたら精神的に追い込まれている人がさらに増えてきているのかもしれない。

相手に寄り添う会話

自殺の直前サインの一つに「周囲から差し伸べられた救いの手を拒絶するような態度に出る 」というのがある。心を閉ざした彼らに我々はどのように接するべきなのか?

次のようなケースであなたはどの答えを選ぶだろうか?

”医学生、看護学生、内科医、外科医、ガン医、精神科医、看護婦を対象としたアンケートです。「私はもうだめなのでしょうか?」と言う末期癌の患者の言葉に対してあなたならどう答えますか?

(1)「そんなこと言わないで、もっと頑張りなさいよ」と励ます。

(2)「そんなこと心配しなくていいんですよ」と答える。

(3)「どうしてそんな気持ちになるの」と聞き返す。

(4)「これだけ痛みがあると、そんな気にもなるよね」と同情する。

(5)「もうダメなんだと・・・・と。そんな気がするんですね。」と返す。

                         (「聞くことの力」鷲田清一著)”

私は(5)が正解なのだろうと考えている。(1)〜(3)は「もうダメなのかもしれない」と思っている今の患者を否定している。「頑張りましょう」と励ますということは、頑張っていることが正しくて、頑張れていない今の患者を否定しているし、「心配しなくても良い」・「どうしてそんな気持ちになる」はそう思っている今の患者を否定している。

(4)の同情は、相手の痛みや苦しみなどを同じように感じ、思いやる心をもつこと。もしくはかわいそうに思うこと。一見相手の気持ちに寄り添ったように見える。だけど同情は健康な人が病気の人に対して思うことでもあり、病気の人の病気であるというコンプレックスを助長する可能性がある。

(5)だけが、今の患者の気持ちを患者と同じ目の高さで受け止めている。

私たちは、ありのままの自分をそのまま受けいれてもらう機会がほとんどない。子供の頃「もっと頑張って」と励まされたり、失敗をして「ほんとにもう、あんたって子は馬鹿なんだから」と人格を否定されたりして育つ。そのままの私を受け入れてくれるだけで、自尊心は満たされるものなのに。

だから”ありの〜、ままの〜”という歌が流行ったりするのだろう。

仕事柄、社会的に成功した人と話す機会がある。彼らは皆一言で言うとワガママな人である。

ワガママとは”私のまま”。素直に自分というものを表現している、だから皆魅力的な人。その結果、自分勝手だと映ることもあるし、振り回されるこちらの身にもなれと思うこともあるけどね。

社会に受け入れられるために我慢して自分を殺して生き、そして最後は本当に自分を殺す。

なんと馬鹿げた話ではないだろうか?

どんなあなたでもOK。自殺を考えるあなたもそのままでOK。だけどね。

お亡くなりになられた方のご冥福をお祈りいたします。でも、とてもやるせない気持ちが胸の中で渦巻いている。

  

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