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私のやり方(コンサルティングのスタイル)

相談者やクライアントとお話をするとき、提案型コーチングから入ることが多い。

コーチングというと、イコール質問というイメージがある。日本で一般的に広まっているのは質問型コーチングなのでそうなるのだろう。

コーチは質問をすることで、今までとは違う視点で物事を考えるように仕向ける。人間の脳は質問されると自動的に答えを探すようにできている(より正確に言うと、刺激を与えられるとその刺激に最も適した対応策を見つけようと脳は働く。

その結果、質問に答えようと脳の奥底から今まで忘れていた昔の記憶やアイデアが浮かび上がってくるようになる。この脳の奥底からいままで忘れていた昔の記憶やアイデアが浮かんでくることをコーチングでは“気づく”と呼んでいる。

ようは、新たな視点を与えることで、脳の奥底から適切なアイデアなり記憶なりが浮かんで来ればよいのである。

“気づき”を起こす効果的な方法はなにも質問というスキルだけではない。

提案型コーチングとは、質問を繰り返すことで”気づき”を起こすのではなく、こちらから様々なアイデア・知識を提案することで”気づき”を起すやりかたである。

コーチングを続けることで“気づき”を起こしつつ、そこから目的を達成するためにどうやったら良いのか、お互いにあーだこーだと言いながらその方法を組み立てていくというのが、私のメインのやり方である。

このようなやり方をよくするようになった理由は、最初はビジネスコーチとして独立をしたが、すぐに壁にぶつかったからである。質問を繰り返し”気づき”を与えて、思い浮かんできたアイデアなどから施策を考えてもらうのであるが、残念ながらお客様の出した答えがどうしても有効なものにはならなかったのである。

コーチングはお客様の中にあるリソースを引き出すことで適切な視点から物事を見ることができ行動に移せるようにする技術である。

このこと自体は有効なスキルであるが、ビジネスの分野の場合、特に売上向上策の場合、残念ながらお客様の中にリソースがないことが多い。売れるためには押さえておかなければならないポイントがあるのだが、独立してからこれまで400社近い企業様とお会いしているが、ほとんどの企業様はそのポイントを知らない。したがって、質問の結果気づく答えはポイントを外した物になることが多かった。

ならば、通常のコンサルタントが行うようにアドバイスをすれば良いじゃないかとなるが、クライアントにとって押さえておかなければならないポイントは全く自分の発想の中にないことが多い。したがって、答えを教えても、理解をしても腑に落ちておらず、したがって、行動に移せないということが多い。

私自身もかつてポイントが分からず苦労したが、売れるためのポイントは全く思いもよらないところ今までの自分に常識からは外れたところにあると感じられることが多い。したがって、「これが正解です」と答えを渡されてもうまく咀嚼できないことの方が多いのだろうと考えている。

我々の仕事は相談者やクライアントが行動し成果を出すことでなんぼである。ところが、質問をしても出てくる答えは、間違った方向性のものであり、正しい答えを教えても腑に落ちていないので行動に移せない。じゃあどうするか?ということで辿り着いたのが今のやり方である。

最初に相談者やクライアントのお話を聴く。不足している情報や知識があると感じたら、情報や知識を伝える。新しい情報や知識を知る=新たな視点に立つことなので、そこから新たなアイデアなどの気づきが起こるように誘導をかける。場合によっては、相談者やクライアントの気づく過程が刺激となり、私の中でも気づきが起こる。それを伝えることで、さらに相談者やクライアントの中で新たな気づきが起こる。そうやって会話を続けているうちに、相談者やクライアントの頭の中に次にするべき行動のアイデアが固まっていく・・・。

実際窓口相談では、相談終了時に「具体的に何をやったら良いのか見えました」とほとんどの相談者からコメントをいただいている。また、最近創業や若い経営者の方からは、「先生は最後まで答えを教えてくれないけれど、帰ってからそのことについて無茶考えるようになり、自分の答えが深まった」「発想のステージが変わり、自分がアップデートされていくのを感じる」とか言っていただけている。

私のやり方は、コンサルティングの種類でいうと、プロセスコンサルテーション(伴奏型支援)になるのだろうと考える。エキスパートコンサルティング(専門家が知見を使って正しい答えをアドバイスする)のではなく、経営者が正しく意思決定できるようにサポートするというコンサルティングである。

したがって、私のコンサルティングを受けて得られるのは、正しい答えではなく、“納得のいく答え”ということになる。

  

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